snaq.me創業当時から、おやつを届けていただいているげんきタウンさん。
大人気シリーズの「ベジビスケ」を始め、新商品の「グルテンフリー豆乳クッキー」など、植物由来、天然素材にこだわるおやつ作りをされていらっしゃいます。
今回は、げんきタウン代表取締役社長の森さまにお話をお伺いしました。
げんきタウンのおやつは、「みんなで食べられる」おやつ
– おやつ作りのこだわりについて教えて教えてください。
森さん
「げんきタウンの製品は、原材料の基準にこだわっています。基本は、国産原料、かつ可能であれば国産有機。海外のほうがより品質が良いものなどに関しては、海外のオーガニックの原料を使用しています。
げんきタウンの製品は、アレルギーをお持ちの方や、ビーガンの方にご愛顧していただくことも多いのですが、もちろんその方々だけに向けて、製品を作っているのではありません。むしろ、小さいお子様からお年を召した方まで、アレルギーのある方もない方も、『みんなで食べてほしい』、『楽しさや美味しさを共有してほしい』という想いを持って作っています!
また、私自身は幸いにもアレルギーはなく、育った家庭の中でも厳格に食べ物を選んでたかと言われればそうではないのですが…。いち消費者の意見としてよくわからないものは口にしたくないですし、質の良いものを提供して欲しいと思っています。
なかなか、一つの農薬が安全なのかなど専門的な判断はできないので、勉強もしつつ専門の方の意見も取り入れつつ、柔軟な思考と広い視野を持つことを大切にしています。」
社長自らが自宅で試作を続けた、渾身のクッキー

– 新商品としてお届けをスタートした「グルテンフリー豆乳クッキー」はどんな経緯で完成したのですか?
森さん
「もともとグルテンフリーで、小麦・乳・卵・膨張剤不使用の商品の開発は、ここ3年ほど続けていました。しかし、米粉だけでクッキーを作るとどうしても固くなってしまうという課題がありました。
というのも、米粉には『糊化』という性質があって、水と米粉を混ぜて熱を加えると糊状になり、冷えると固くなってしまうんです。米粉を使用するなら、糊化しにくい性質の原料を一緒に使用する必要があります。
そういう場面でよく使われる原料は、バター、ココナッツ、アーモンドプードルなど様々なのですが…植物性原料を使い、アレルギー特定原材料は使わない、さらにフレーバーが強すぎないものを選ぼうとすると、かなり難しい選択になってしまいます。
そして、この課題の解決策として、大豆の使用を検討し始めました。大豆は日本の食文化を支える大きな存在です。その良さを製品に活かせればとの想いから、長らく使いたい原料でしたが、アレルギーの観点からここまで使わずに来ました。
しかしここ数年、大豆の抗原性の低下や、アレルギー治療法が除去から経口免疫療法の考え方へと大きく変化する中で、大豆を使用して良いのではないか、と考えるようになりました。そして大豆と豆乳を使用した、さくさくとしたコクのあるクッキーが完成したんです!

先程お伝えした通り弊社の大阪府岸和田の工場は食物アレルギー特定原材料等27品目を全部使用しない工場。完成までに200パターンくらい試作したんですが、途中で大豆などを使用するようになってからは工場で試作ができず、私のライフワーク的に自宅のキッチンで試作を重ねていました。
そして、2018年の記録的な台風で工場にもダメージを受けてしまったタイミングで『新しい挑戦をしよう!』と決意し、兵庫県宝塚に豆乳・大豆を使用できる新工場を設立し、大豆とお米を使用した新しいクッキーの発売開始に至りました。」
「米粉のために作られた米」で作る米粉
-強い想いが詰まったおやつなんですね…。
このクッキーのそれぞれの素材へのこだわりはございますか?
森さん
「まずは、米粉についてなのですが、米粉は栃木県の米粉を使用しています。米どころと聞いて浮かんでくるようなところではないかもしれませんが、創業100年以上の米粉専業メーカーさんの米粉で、米粉を作るために自社でお米を育てられています。
米粉は、そのまま食べることができない「くず米」と呼ばれる質の悪いお米が使用されることも多いのですが、こちらは米粉に適した性質を持つお米を育て、粉にしており、お米の美味しさをしっかり感じられます。
大豆も、老舗の国産大豆加工メーカーのものを使用しています。実は、大豆の粉をつくるのは難しく、生のままの大豆を粉にすると酸化酵素が出て強いエグみのある粉になってしまうんです。熱を入れると、酸化酵素の働きを抑えられ、エグみも抑えることができます。この技術は特許となっています。
この処理をした大豆粉を失活大豆粉というのですが、作れるメーカーは日本にわずか数社しかありません。その中の1社にお願いをしています。
このように、原材料の選定にはこだわっています。」
みなさんの反応が見れるのがうれしい
-スナックミーとのお取引で印象的だったことはございますか?
森さん
「スナックミーさんとは創業の当時からお話をさせてもらっており、また食品業界でスタートアップ企業は珍しいこともあり、応援したいと思ってお取引を始めました。
印象に残っているのは、InstagramなどSNSで、直接皆さんの反応が見れることですね。なかなか食べてくださるみなさんのリアクションを知ることができないので、直接見れることが非常に嬉しかったです。
あと、お取引を始めた直後は、納品先が個人のマンションの住所で…(笑)
まさにスタートアップなんだなあと感じたことを覚えています。」
最後にsnaq.meユーザーのみなさまに一言お願いいたします!
森さん
「グルテンフリー豆乳クッキーは、大豆や豆乳の味・コクが特徴的です。特にプレーンとソイラテのフレーバーは、この『コク』が一番わかり易いので、おすすめですよ。植物性原料でしか味わえない豆乳の『やさしい味』や『まろやかなコク』をご賞味ください!」
Profile
森 龍三
げんきタウン、二代目代表取締役社長として、植物由来の美味しい加工食品を届ける。経営から工場管理、営業、商品開発、デザインなど、仕事内容は多岐に渡る。