スナックミー社のライター 可数なつ さんが紡ぎ出す日常。生活のなかで見つけた「リアル」や「リアルではないもの」をテーマに言葉を綴ります。snaq.meのおやつを召し上がりながら読んでいただき、さまざまな“リアル”を感じていただけますと幸いです。
2019.7
短冊に願い事を書いていいと言われても、「家族が健康でいられますように」とか「志望校に合格しますように」とか、本当に願っているけどありがちなことを書いてきました。
毎年同じようなことを書くのも手を抜いてるようで気後れしてしまうから、笹の葉に結びつけられた短冊を見て歩きながら、何を願おうか考えるのが七夕の恒例行事。
「好物をたくさん食べられますように」
「好きな芸能人に会えますように」
「背が伸びますように」
中にはたくさんの願いがぎっしり込められた短冊もあって。気軽に書けばいいんだと思っていると、毎年思い出すことがあります。
何年か前の7月7日。お祭りに連れられた外国人観光客が、日本人の友達に漢字を教えられながら書く短冊を覗いてしまった。
「世界平和」
大切な人を想ったり、自分のわがままをねだったり、まだ見ぬ誰かの笑顔を望んだり。たくさんの色の願いが平等につるされた笹飾りは、近くで見ても離れて見ても毎年きれい。