ひよこ豆、またの名をガルバンゾ。スーパーの缶詰やお豆のコーナーで目にすることが多いのではないでしょうか。しかし、普段から「ひよこ豆」をよく食べる、という方は少ないかもしれません。
実は、中東発祥のひよこ豆には様々な栄養素がバランス良く含まれており、とても体にうれしい食べ物なのです!そして、リアルフードおやつにもぴったりな素材。今回は、健康食品大国アメリカでも、グリテンフリーや低GIなどの文脈でも注目を集める、ひよこ豆の魅力に迫ります。
丸くてかわいいひよこ豆
丸く、小鳥のくちばしのような突起が特徴的な「ひよこ豆」。その形から名付けられたかと思いきや、「ひよこ豆」という名前は、英名であるChickpeas(chick:ひよこ、peas:豆)が由来とされています。また、スペイン語では「ガルバンゾ」といいますが、近頃は日本でもこの呼び方が一般化しつつあります。
マメ科植物のなかでも古くからある食べ物として、今からおよそ7500年前、トルコ南部で最初に栽培されたひよこ豆は、現在でも中東や地中海周辺諸国をはじめ世界各地でいろいろな料理に用いられています。
中東では「フムス」「ファラフェル」など、インドの「ダルカレー」など、ひよこ豆を主原料とした料理が有名ですね。
日本では、気候が栽培に適していないこともあり、生産はほぼ行われていません(ごく一部の農家さんが生産されております)。メキシコやアメリカから輸入したひよこ豆がスーパーなどに並ぶのが一般的です。
栄養のバランス選手、ひよこ豆
約70種類ほどある豆類。栄養構成から「炭水化物グループ」・「脂質グループ」の2つに分けることができます。ひよこ豆は、炭水化物が多いグループ。全体の約60%が炭水化物、20%がたんぱく質です。そのほか、ビタミンB群や食物繊維、ミネラルを多く含むことも特徴的な豆です。
ひよこ豆をおやつに使うメリット
ひよこ豆は、このように栄養バランスの良い豆なのですが、なかなかおやつ、特に焼き菓子などのベースとして使用するというイメージはないかもしれません。しかし、実はひよこ豆はおやつとして使用するのにもピッタリな食材だったのです。
メリット1:グルテンフリー
ひよこ豆粉などを使用すると、おやつをグルテンフリーで作りやすくなります。小麦アレルギーや、グルテン過敏の体質を持つ人も多い今、ひよこ豆は多くの人が安心して楽しめる素材となっています。
メリット2:低GI
ひよこ豆のカロリーは比較的高いのですが、「カロリーが高い食べ物は、血糖値が上がりやすい」や「太りやすい」は、必ずしも正しくはありません。
ごはんやパンなど、炭水化物が多い食べ物が口から入ると、食道を通り、胃や十二指腸で消化され小腸から吸収されます。吸収された糖分はブドウ糖等として血管内に取り込まれ、体内に取り込まれていくのですが、このペースが早い食べ物とゆっくりな食べ物があるのです。
豆類、ひいてはひよこ豆は、糖分がゆっくりと身体に吸収されるタイプの食べ物。カロリーは高く、満足感が得られ、それがゆっくりと吸収されるので、腹持ちもよく身体に優しい食物です。
メリット3:たんぱく質が豊富
たんぱく質は、人間の身体を形作る栄養素。もちろん主食でしっかりとお肉などを食べて摂っていきたいですが、ひよこ豆のおやつでは、気軽に身体にうれしいたんぱく質を摂ることができますよ!
メリット4:ビタミンB、ミネラル、食物繊維!
摂取したたんぱく質や脂質・糖質をエネルギーに変えるためにはビタミンBがなくてはなりません。ひよこ豆にはたんぱく質・脂質・糖質それぞれを代謝するビタミンB6・B2・B1が多く含まれています。また赤血球やDNAを作ったり、記憶力のサポートをしてくれたりする葉酸もたっぷり!これらビタミンB群はお肌の健康にも活躍してくれますよ。
ミネラルの中ではカリウムが多いのが特徴的。余分な水分を排出する働きがあるので、むくみ防止にもひよこ豆が活躍します。
そして、ひよこ豆には一般的に食物繊維が多いことで知られるごぼうの約2倍、さつまいもの約3倍もの食物繊維が含まれています。そのため、便秘解消効果があることはもちろん、コレステロールの吸収、血糖値の急激な上昇を抑えるのにも役立ちます。
ひよこ豆を美味しくたべる
ひよこ豆粉を使うとクッキーや、サブレ、グラノーラ、パンケーキなどさまざまなおやつをつくることができます。ひよこ豆のおやつをぜひ楽しんでみてくださいね。